Papa was a charan poran

Poetic running and something

脱メタボ目指しランニングを一年間続けた結果

はじめに

意識して走ることを始めてから、今日でちょうど1年である。

主な動機は、ダイエット(内臓脂肪を落とす)と健康回復だったが、その目的は、別ブログで書いたように、1、2ヶ月でほぼ達成されてしまった。走り始めた頃の体の変化とか、感動といったものは、記しておかないと忘れてしまう。私の場合、マラソン大会に出場するでもなく、ラン友や美女ガーとの交流を楽しむでもなく、家族からは無関心に晒されているので、一人孤独に、健康と体型維持のために、ジジイになるまで継続し、死ぬまで研究が続けられるようにするという長期目標しかないのだが、それだとときどき何のために走っているのかわからなくなってしまうことがある。そこで、運動を止めるとどうなってしまうことが予想されるのるか、目標というより「戻りたくないスタート地点」を再確認しておきたい。

これからエステやライ○ップや脂肪吸引にお金をかけようとしている人の参考のために書いておくと、ランニングやジョギングは、健康を阻害しかねない食事制限や高額な費用も必要なく、確実に脂肪を落とすことができ、最も手っ取り早く始められるダイエット方法であるということは自信を持って主張できる。なおかつ、多くの人が痩せる以上の楽しみを見出し、継続している。シューズとウェアさえあれば続けられる、お金のかからない趣味としても最適である。

 (注:以下、既に走っている方には当たり前のことばかりです)

 

 1.ランニングは本当に痩せる

痩せたいといっている知人にランニングを薦めても、誰一人として実践しようとしない。走るというとしんどいイメージがある。私自身、中学時代の部活がしんどかったので、走ることは苦行の一つだと思っていたが、喋りながらでも走れる程度の負荷で30〜40分の有酸素運動を週2、3回行えば、高価な運動器具や意味不明なサプリや健康食品を使用したり、やたらしんどい思いをしたりするのよりも、楽に、手っ取り早く脂肪が落とせる。

自宅にあるオムロンの体脂肪計で計測した数値の推移をいかに示す。毎日計測しているわけではないので、ほぼ1ヶ月ごとの数値を拾うと、以下の通り。参考までに、現在の年齢は43歳、身長は174cmである。

  体重(kg) 体脂肪率 内臓脂肪レベル BMI 基礎代謝(kcal) 体年齢(歳) 当月の月間走行距離(km)
2016/9/30 70.1 14.8 7 23 1653 37 33.2
2016/10/31 68.9 14.2 7 22.8 1634 36 138.1
2016/11/29 68.4 13.4 7 22.6 1631 35 119.1
2016/12/23 66.9 12.6 6 22.1 1608 33 138.3
2017/1/31 計測なし 55.9
2017/2/28 計測なし 49.5
2017/3/31 計測なし 75.96
2017/4/30 64.6 11.5 5 21.3 1573 31 146.53
2017/5/21 64.8 11.0 5 21.4 1580 31 126.12
2017/6/30 計測なし 91.89
2017/7/29 65.4 10.9 6 21.6 1592 31 133.56
2017/8/27 64.5 10.9 5 21.3 1575 30 125.68
2017/9/17(今日) 63.6 11.6 5 21 1554 30 70.37(今日までの時点)

9月に走り始めて、10月から12月はのめり込んでいるのが走行距離から分かる。1〜3月、体脂肪計に乗らなくなったのは、お腹が引っ込んで体重を減らすこと自体に興味がなくなったのと、足の怪我と年度末の仕事の忙しさであまり走れなかったことが原因。

なお、数値には表れていないが、ランニングを始めて1ヶ月もすると、体全体が締まっていくのを自分の手ざわりや鏡に映った姿で感じることができるようになる。これはなかなかの感動的な体験である。人からも「ちょっと痩せたんじゃない」などと言われるようになる。あと、ズボンのサイズは一つ小さくなった。

感覚としては、付くときとは逆の順番で、皮下脂肪より先に内臓脂肪が落ちる。内臓脂肪があると、腹筋に力を入れてもへこまないのだが、これがちゃんとへこむようになり、その後、次第に皮下脂肪が減って、余った皮がたるんでくる。見た目に格好悪いが、続けていればそのうち目立たなくなる。

1年を通してみると、体重は6kg減り、体脂肪率はおおむね10パーセント前後まで落ちた。10パーセントを切るときもあるが、そんなときはスタミナ不足を感じるので落ちすぎないように気をつけている。基礎代謝が落ちているので、筋肉量も減っているのではという危惧がある。今の課題は、痩せることよりも、痩せすぎないようにも多少の脂肪や筋肉を付けること。

 

食事と飲酒について書くと、走り始める前はほぼ毎晩、自宅で夕食時から寝る直前まで飲んでいた。量は、日本酒なら3合、ウイスキーなら250ml、ワインなら350mlぐらい(ボトルの減り具合から計算)。

走り始めて、せっかく走った分が無駄になるという思いで、意味のない自宅晩酌は止めた。ただ酔うために安酒を大量消費して酩酊するのは、体にも脳にも良いことはない。打ち上げや懇親会などの機会にこそ美味しいお酒を飲みたいと思うようになった。ただ、年度末の仕事の疲れが4月5月に出て、体重も落ちてパワーが出ない感じがあったので、少しずつ晩酌をするようになった。性格上、1日1杯でやめるとかいうことができないので、買った分を消費したらしばらく止める、ということを繰り返している。現在、最後に自宅晩酌してから20日目、外で飲んだのは一週間前、といった感じで、機会があるときには飲む。

 

2.中性脂肪、尿酸値の改善

職場の健康診断の結果を示す。走り始める前の毎日暴飲していた時期の2016年の5月と、走り始めて2ヶ月目の同年11月の数値の比較である。5月のほうも、さすがに診断の前日は酒を飲まなかったのだが、「軽度異常」の診断が出た。このことは、ランニングをはじめるきっかけの一つにもなった。

 

受診時期 体重 腹囲 BMI 血圧 中性脂肪 尿酸
2016年5月 66.5kg 79.0cm 21.9 135/78mmHg 192mg/dl
B1 軽度異常です。保健師の面談を受けて下さい。
7.1mg/dl
B1 軽度異常です。保健師の面談を受けて下さい。
2016年11月 65.7kg 78.0cm 21.6 108/67 mmHg 107mg/dl 5.6mg/dl

 

この計測だと、体重や腹囲はあまり変わっていないように見えるが、走り始める直前の8月9月がメタボのピークだったのかも知れない。しかし運動不足であったことには変わりはなく、血圧、中性脂肪、尿酸値に改善がみられる。最近、激しい運動すると尿酸値が上がるという指摘がよく聞かれるが、ランニング程度の運動であれば、毎晩酒を飲むのよりはずっとマシなようだ。

 

3.皮膚のトラブルの改善

ある女性モデルのランナーが、汗は最高の化粧水だというようなことを言っていたが、実際、ランニングを始めて良い汗をダラダラかくようになって、皮膚の疾患がかなり改善した。これは、汗だけでなく、晩酌を止めたことの効果もあるかも知れない。

 

まず小さなことでは、前にも書いたが、走り始めるまで、手の甲にひび割れができていて、痒くていつまでも治らなかったのが、突然治った。

 

それから、恥ずかしいのであまり言いたくないが、同じ悩みを持つ人の参考のために敢えて書くと、30代の頃から悩まされていた「癜風(でんぷう)」という皮膚病の症状が改善した。これは個人的にはランニングの最大の成果の一つである。

癜風は、皮膚の常在菌である春から夏にかけて症状が悪化し、私の場合、最初は胸元のあたりから始まって、30代の終わり頃には、腋の周りから胸、腕までがまだらに変色して、プールなどで肌を露出するのが躊躇われる状態だった。この病気は、誰の皮膚にも存在する常在菌が活性化することで発症するのだが、詳しい原因は分かっていない。ある病院のサイトで、不潔にしていることが原因とかいているところがあったが、そんなのはとんだヤブ医者である。しかしそのように書いている人間がいることで、余計にストレスになり、夏が来るのが憂鬱だった。

私は医学は信用しているが、医者というものをあまり信用しない。信頼している皮膚科はあるのだが、強力な薬を使って症状を抑え込むだけである。根本的な治癒にはいたらないので、次の夏にまた発症する。癜風の治療には、比較的安価な塗り薬(抗真菌薬)を処方されるが、症状が酷くなってくると殆ど効かない。そうこうしているうちに、薬を塗りにくい頭部にまで症状が広がりかねないので、飲み薬を処方される。これは効果があるのだが、非常に高い。数週間分で1万円を超えてしまう。

つまるところ、一般の医者というのは、その部位、その症状だけを取り出して、それに効くとされる薬を処方するだけで、患者の食生活や生活習慣にまで関心を持とうとしない。忙しくてそんな暇も余裕もないだろうし。

薬が高いのと、別に痒くもないので、近年はもう諦めて何もしないようにしていた。子どもとプールに行くときはラッシュガードを来ていれば済む。腕には多少まだらがあるが、日焼けの跡だとかなんとか言えば済む。

さて、2016年9月に走り始めたときは、既に発症していたので、特に変化は感じられなかったのだが、今年は、初夏になっても発症の兆しもなく、もしかして、と思っていたが、結局、9月現在もまったく発症せず。来年はどうかわからないが、完治したと信じたい。

 

個人的な印象だが、運動不足の頃は、暑いときにかく汗はベトベトして、乾いた後のシャツが雑巾みたいな匂いになる。ランニングを始めて1、2回目はベトベトした汗が大量に出て、変な匂いがしたり、色々と不安になったのだが、続けて行く内に、毛穴がキレイになるのか、深酒をやめたので分泌物の内容にも変化があるのか、理由は分からないが、子どもの頃のようなさらさらの汗になってくる。走り終わった後は、汗から天然の塩がとれるようになる。調味料として使ってみたいほどであるが、当然、雑菌に対する抵抗力もあるはずだ。 

あと、プールなどで日焼けをすると、特に腕や手の甲は火傷をしたようになってヒリヒリしたのだが、今年はそこまで酷くはならなかった。気のせいかも知れないが。

 

ただ、冬は水分が少なくなってささくれが悪化した。私の場合、もともとささくれが酷いので、注意が必要だ。

 

4.肩、腰の痛みの解消

私は大学時代ボート部に少しの間在籍したことがあり、運動漬けの合宿生活に馴染めずに辞めたのだが、そのとき腰を痛めたことがある。

その後、25歳の頃に重いものをもったときに再度腰を痛めた。そのときも接骨院の治療は殆ど効果がなく、自分で低周波治療器を最大にして当て続けていたら治ったので、背骨を支える筋肉を鍛えればよいと思った。

その後、アラフォーになった頃、冬の寒い日に腰を動かした途端に激痛が走ることがあった。これまた自己流の考えで、腰が痛いときは、逆に意識して骨盤を動かすように走ると、体も温まって良くなったという経験があり、ランニングをすれば絶対腰痛がなくなるという予想はしていたが、実際、2016年〜2017年にかけての冬はぎっくり腰になることはなかった。ただ沢山走った後には大臀筋の付け根に筋肉痛があるだけである。

それから、常にパソコンに向かう生活のせいか、2015年頃からは右肩が四十肩のようになって、生活に支障がでるほどではないが、痛くてストレスになっていたのだが、これもランニングの腕振りで肩甲骨を継続的に動かすためか、良くなった。

ただ、歳のせいか、長時間パソコンに向かっていると、やはり姿勢が硬直してところどころ痛くなる。走ったりストレッチしたりすることで、痛みが取れる。

 

5.風邪をひきにくくなる

これは、「全くひかなくなる」と言いたいところだったが、ランニングを始めてから1度だけ風邪を引いた。しかし、思い込みであることを承知で書くと、家庭や職場で風邪やインフルエンザが流行って、ゴホゴホと咳をしている人と一緒に会議や研究会をして、「あ〜感染しそうだ。やばい」とか思ったときは、短い距離を軽く走って体温を上げるようにしている。結果として感染せずに済んでいる。

風邪やインフルを治すには、結局体温を上げてウイルスを殺すしかない。平常時の体温が高ければそれだけ感染しにくくなるし、風邪が発症して、体が熱を出すときには、もうしんどくて仕事もできなくなるので、先取りして運動で熱を出してやっつけようという考えだ。勿論、「風邪ひいたかな?ひきそうだな?」というときは激しい運動をして体力を奪われると逆に良くないので、軽く走るのがミソだ。

話はずれるが、甘いものを沢山食べたり、タバコを吸っていると、体温が下がってしょっちゅう風邪を引くようになる。私自身、喫煙者だった頃は、一番甘いエメラルドグリーンの缶コーヒーを常飲し、平常時体温が35度台だったのだが、季節の変わり目ごとに風邪を引いていた。肌の病気を発症したのもその頃だった。あと、この頃、肘を痛めたときに肘に水が溜まるということがあり、2年ほど、夏になると水が溜まるということが続いた。接骨院で、「糖尿病じゃないよね?」と訊かれて、甘い缶コーヒーを1日に3本ぐらい飲んでいたのでぎくっとしたことがある。缶コーヒーを止めたら肘に水が溜まることもなくなった。コーラや缶コーヒーによる砂糖中毒は体が腐ってくるような沢山の症状を引き起こすので要注意だ。

 

6.花粉症が治った

これも、肌のトラブルと同じで、晩酌を止めたことも関係あるかも知れないが、2016年の冬から今年の春にかけて、花粉症の症状が出たのは2、3日だけだった。

まあ、この春は花粉は少なかったのかも知れない。今年の初めは暖かくなるのが遅く、花粉が飛び始めるのも遅かった。

記憶と記録によれば、3月19日に暖かくなって気持ちが良いので、花粉予報も無視して、休日に野川沿いを走った。確かに綿毛も飛んでいて、花粉も多いような気がしたが、後半、なぜか走っているときに咳が出たのを覚えている。案の定、次の日は酷い花粉症になった。9月から走って花粉症にならない体になったかと期待していただけにショックだったのだが、そのときは、前年に買ったアレグラの残りを飲んでしのいだ。

2、3日して、新たにアレグラを2週間分購入したのだが、天候のせいか、症状も治まり、結局、そのアレグラを使うことはなく、開封しないままである。

来年ぐらいまで様子を見ないと、本当に治ったかどうかは分からないが、これで花粉症が治ったとしたら、16年来の病気とおさらばしたことになる。

 

花粉を大量に吸い込んで一過性のアレルギー症状が出たのは、忘れもしない2000年の3月31日が最初で、猛烈な春一番で桜吹雪が吹きあれる中、卒業して実家へと帰る彼女と最後のデートをしたときだった。別れのストレスも原因だったのかも知れないが、彼女を見送り、風が止んで独りぼっちになったら症状は治まった。その年はその1日だけで済んだのだが、次の年からは普通に花粉症を発症した。その夏にその彼女と結婚したから、花粉症と妻とはセットのようなものである。花粉症が治ったら妻もいなくなるのではという危惧が、少々ある。

最近は腸内環境がどうのこうので、ヨーグルトが花粉症に効くとか、いろんなことが言われているが、私の知り合いにはデトックスホットヨガで治ったという人も何人かおり、どうして花粉症が治るのかはわからない。でもランニングの習慣がアレルギーに悪影響を与えるということは、少なくともなさそうだ。

 

7.仕事への影響

私は書物没頭型なので、頭の回転についてはもともと鈍く、特に「仕事ができる男」になったとか、そんな変化は感じられないが、初めての人に会いに行ったり、人前で話すときは緊張して喉が渇いて吐き気がしていたのが、そこまで緊張しなくなった。単に頭がぼけてきたのかも知れないので、運動の結果かどうかは不明。

 

世の中には、運動をすると何もかも良くなるようなことが書いてある本もあるが、無論そんなことはない。持って生まれた鈍くささとか、あがり症とか、腋の臭いとか、むっつりスケベとか、そういうものは治らない。下半身事情については、敢えて書かないが、悩みのある人は走って自分で確かめてみるといい。

 

 

以上、色々と怪しい点もあることを承知で利点をあげてきたが、痩身エステやライ○ップや脂肪吸引などと比べて、費用はどう違うのか。それらの細かい料金はわからないが、痩せるという面ではランニングのほうが安くあがることは確かだろう。

この1年間に、私が買ったのはシューズ、ウェア類、ポーチ類、イヤホンなどで、合計額は6万1千64円。ひと月あたり5088円である。大人の趣味としては安い。

イヤホン、ポーチについては試行錯誤して買い直したりしたので初期費用として考え、今後、シューズは半年に1足、ウェアは1シーズンに1着ぐらい買い足せば走り続けられると考えると、消耗品のコストは月2〜3千円ぐらいで済むのではないだろうか。

無論、ランニングも本気でのめり込めば、レース参加費と遠征費、より高いシューズ、より高い補給食、GPSウォッチなど、いくらでもお金をかけることができる。しかし、単に健康的に痩せるという目的であればこれ以上手っ取り早い方法はないと思う。お金をかけずに痩せたい人には自信を持ってお奨めする。

ただし、全くの運動経験のない人、太りすぎの人は足を痛める恐れがある。小出監督の本などを読んで、ウォーキングから始めることをオススメする。(了) 

 

小出ランニングアカデミー

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